アルコール依存症は、大量の飲酒を続ければ、誰でもなりうる病気です。そして、一度依存症になってしまうと、以前のような節度ある酒の飲み方は、二度と出来なくなります。薬物やギャンブルなどの依存症も同じように、二度と節度ある関わりを持つことは出来ません。依存症から回復するためには、酒・薬物・ギャンブルなどの依存対象を断ち切ることが不可欠です。

しかし、長年、精神的に、肉体的に、依存してきたものを一人で断ち切ることはとても難しいことから、「日中仲間と過ごせる場所が欲しい」「酒(薬・ギャンブル)を使わずに一日過ごしたい」「社会復帰したい」というニーズを持つアルコール依存症者および薬物・ギャンブルなど、依存症者のための社会復帰中間施設の設立が望まれる中、平成7年、世田谷区桜新町商店街において、アルコール、薬物、ギャンブルなどの依存症者(精神障害者)を対象とした共同作業所を設立し、東京都及び世田谷区より補助金を受け、運営委員会方式による運営をはじめ10年が経過しました。

また、依存症回復の訓練(Recovery・Rehabilitation)として、地域の方々より不要になった日用品などをご提供いただき、必要とする方々へ仲介し、また、地域の方々よりご提供いただいた廃油、牛乳パックなどを、はがきや名刺、石鹸へリサイクルする作業(Recycling・Reuse)を行い、同時に環境の保全にも寄与してまいりました。

さらに、私たちは「三つのR」にこれからも関わって、さらなる活動をしてまいります。 「三つのR」とは、「依存症からの回復・Recovery」「Recoveryを目指す・Rehabilitation」「地球の限られた資源を再利用・Recycling(Reuse)」です。

このたび、私たちは特定非営利活動法人格を取得することにより信頼性を高め、依存症者(嗜癖者)に対する依存症回復支援(リハビリテーション及びリカバリング)及び依存症の知識を広く一般市民に普及させる事業、一般市民に対するリサイクル・リユース等に関する事業を行い、福祉の増進及び環境の保全等、公益の増進に寄与することを目的とするものである。

平成17年(2005)12月1日 特定非営利活動法人 STORY